日経新聞の新連載小説「陥穽 陸奥宗光の青春」(辻原登作)が3月1日から始まった
「日本外交の父」と呼ばれている ”陸奥宗光” が主人公
彼の師、坂本龍馬が凶刃に倒れた後、彼はその仇討を試みるが失敗する
師の影を踏みつつ、明治藩閥政権を相手に挑んだ彼の前半生を辿るという筋立て
前連載の「ふりさけみれば」(安倍龍太郎作)は、8世紀頃の遣唐使を題材にした小説だった
毎日楽しみにしていた連載だったが、2月末で終わってしまった
寂しい限りだ
近頃、明治、大正という時代に強く惹かれる
250年以上続いた江戸時代が終わり、新しい日本が始まろうとする維新
この激動の時代を背景に、淡く切なく語られるモノクロの物語が好きだ
今でも、森鴎外、夏目漱石、芥川龍之介、太宰治、樋口一葉といった明治の文豪を好んで読む
今は、島崎藤村の長編小説「夜明け前」をオーディブルで読んでいる
これは、44時間という読み応えのある大作だ
大学の面接授業では、
「明治大正の文学とその足跡を探訪」で、上野付近の明治文豪ゆかりの地を辿った
「日本近代文学に描かれた女性たち」では、谷口幸代先生(御茶ノ水女子大准教授)から、樋口一葉の「にごりえ」・田山花袋の「蒲団」を掘り下げて学んだ
放送授業でも、「日本文学の名作を読む」で、漱石、鴎外、芥川を学び
来期は「樋口一葉の世界」(島内裕子教授)を学ぶ
明治という時代は、私たちが暮らす「現代」の礎が築かれた時代
西洋から新しい文化が伝わり
今では、当たり前の制度や生活の多くがここから始まった明治維新・文明開化
国家とは
平和とは
人間とは
幸せとは
この時代の出来事・物語には、
今この時をよりよく生きるためのヒントが数多く隠されていると思う
↓ 満開の河津桜 ~実家付近公園で~